サラリーマンは「安定した働き方」だと言われている。
だが、Underworkではそれを“働き方”としては扱わない。
ひとつのプロジェクトとして分解し、条件と破綻点を可視化する。
初回の例外としてサラリーマンを扱う理由は単純だ。
多くの人が無意識に選んでいる選択肢を、まずプロジェクト化(可視化)しないと、
以降の非正規ビジネスや短期から始まる仕事の比較軸が揃わない。
前提:投入しているのは「時間」ではなく「判断」である
サラリーマンは「時間(拘束)を提供して給与を得る」と説明されがちだ。
しかし、Underwork的にはもう一段奥がある。
サラリーマンが本質的に投入しているのは、判断である。
- 進む:この組織・この業界・この役割で続ける
- 受け入れる:配置転換・評価制度・上司・勤務地などを受け入れる
- 更新する/しない:条件を再検討するか、そのまま自動更新するか
そして最も重要なのは、判断が一度委ねられると、
多くの場合その後は自動更新になる点だ。
この「自動更新」を止めるには、意識的な再設計が要る。
サラリーマンをプロジェクトとして分類する(長期/中期/短期)
同じサラリーマンでも、時間軸の設計で意味が完全に変わる。
ここでは3つに分けて考える。
1)長期プロジェクト:新卒〜退社(定年/退職)まで
長期プロジェクトの特徴は、初期判断が重いことだ。
一度乗ると、途中の判断回数が減り、制度に吸収されていく。
構造(ざっくり)
- 入口:新卒・中途採用(フィルタが強い)
- 本体:給与(固定+変動)/賞与/昇給
- 副産物:信用・社会保障・肩書
- 破綻点:業界構造変化/健康/年齢/社内政治/配置転換
長期が成立しやすい条件(例外)
- 業界寿命が長い(構造が急変しにくい)
- 社外でも通用する専門性が蓄積される
- 意思決定権や裁量が一定以上ある
- 次フェーズ(独立・転職・役割変更)への布石が打てている
ここで勘違いしやすいのは、
「長期=安定」ではなく、長期が成立する条件を満たしているかが安定を決める点だ。
長期は、設計しないと成立しない。
2)中期プロジェクト:3〜7年単位で区切る(転職を含む)
中期は最も一般的で、同時に最も失敗が出やすい。
理由はシンプルで、成果指標が曖昧なまま区切りだけが増えるからだ。
2-a)転職回数が5回未満(一般的ケース)
- 狙い:経験を積み、市場価値を上げる
- メリット:説明可能な一貫性を作りやすい
- デメリット:「次で何とかなる」という錯覚が出やすい
多くが失敗側に寄る原因は、転職そのものではない。
「この中期で何を回収するか」が定義されていないことだ。
回収が曖昧だと、判断が“逃げ”にすり替わる。
2-b)転職回数が5回以上(難易度が上がるケース)
- 特徴:キャリアの説明コストが上がる
- リスク:一貫性がない場合、信用が分断される
- 結果:年齢とともに選択肢が急減する
ただし例外もある。
転職回数が多くても、軸が一本で説明でき、成果が積み上がっているなら成立する。
問題は回数ではなく、軸と回収だ。
3)短期プロジェクト:サラリーマン=高給バイトとして扱う
短期プロジェクトとしてのサラリーマンは、割り切りが前提になる。
目的は「所属」ではなく、回収だ。
短期の設計(例)
- 期間:数ヶ月〜2年程度(自動更新しない)
- 回収:資金・技能・実績・人脈のいずれかを明確化
- 撤退:終了条件を先に決める(例:貯蓄◯円/資格取得/ポートフォリオ完成)
短期の利点は、判断を自分の手元に残しやすいこと。
逆に欠点は、組織側の期待と摩擦が生まれやすいこと。
ここは覚悟と設計が要る。
暫定判断メモ(断定しない)
現段階では、サラリーマンは「安定か不安定か」で語る対象ではなく、
長期/中期/短期のどのプロジェクトとして設計しているかで評価すべき対象だと感じている。
多くの人が無意識に「長期」を選び、条件検証を止めたまま自動更新している。
そこに最大のリスクがあるように見える。
ただし、どれが正しいかは、立場と条件によって変わる。
あなたが今いるのは、長期/中期/短期のどれだろうか。
そして、そのプロジェクトの回収条件と撤退条件は定義されているだろうか。
次に検討する論点(内部リンク予定)
ここに書いたのは正解でも助言でもない。
ある時点での判断材料として置いておく。
